我が家のCDリッピング リッパーのこととか、いろいろと

今、我が家では全部で700枚くらいあるCDをすべてリッピング(パソコンで読み込んでファイル化)するという仕事に取りかかっている最中である。最中と言っても、2010年にLINN MAJIK DS-Iを買ってから始めたわけで、もうじき6年にもなるわけだ。

たった700枚をリップするのに既に6年も要しているのだからお恥ずかしい限りだが、当初はとにかくリッピングが面倒くさくてたまらず、なかなか作業が進まなかった。去年あたりから、やっと本気になって加速しているのが実情なのである。土日にそれぞれ3枚ずつリップしていくと、ちょうどあと1年で終わりそうな残り枚数なので、なんとか今年中に終わらせるべく頑張りたい。

ところで先日、奥さんの持っているCD、”Nonsuch - XTC”のリッピングをしようとして、ディスクを取り出してみたら、盤面についた傷がすごくてビックリした。細かい傷がディスクのあちこちに、たくさん付いている。読み取りエラーが続出しそうな感じである。

まず予感として頭に浮かんだのは、「dBpowerampでリップしたら相当時間食うだろうな」ということ。実際、dBpowerampでリップしたら、1回目のPass 1でダメで、2回目のPass 2でもやっぱりダメだった。それで次には、”Re-Rip”という、今までに見たことのないフェーズに突入したのである。

「こりゃダメだ、この調子じゃ日が暮れちまう」と思った私は、リッピングをキャンセルして、今度はiTunesでリップすることにした。今までの経験からして、iTunesはいい意味で鷹揚というか、多少の傷があるディスクでもさほど長い時間をかけることなく読み込めていた感があったからだ。

すると、iTunesは期待に違わぬ仕事をしてくれた。70分収録されたアルバムを12分ほどで正常にリッピング終了である(この数か月後、バッファロー製の古い無線LANルータをAirMac ExtremeとAirMac Expressに買い換えたら、リッピングにかかる時間が劇的に短くなった ※)。

しかし、”Re-Rip”という新たな工程に進んでまで丁寧に作業しようとするdBpowerampと、傷のないきれいなディスクとたいして変わらない時間で作業を終えてしまうこのiTunesとの差は、一体何なのだろうということも考えさせられた。

これはまったく根拠のない想像ではあるけれど、iTunesの場合、読み込みエラーがかなりの頻度で発生していても、「ハイハイ、だいたい前後の文脈からしてこんなデータだろうから、いいようにエラー補正しときまっせ」という軽いノリで仕事をしているのではないかということ(笑)

まあ、iTunesでリップしたCDの音(ALAC)だって、別に悪いともなんとも思わないから気にしなくてもいいのかもしれない。ただ、たくさん傷が付いていてもいなくても、たいして変わらない時間でリッピングを終えてしまうというのは、いかがなものか。一瞬、「iTunesでリップしたCD、もういっぺんdBpowerampでやり直そうかな」という考えが頭をよぎったのは事実である。そんなことは気が遠くなるほど面倒だから、まずやり直しはしないけれど。

ところで、私が今まで使ってきたCDリッパーを記すと以下のとおりである。

***************************************
2010年
LINN MAJIK DS-IとQNAP TS-110 Turbo(500GB)を導入、リッピング開始(コンピュータはMacのラップトップ)。

・MAX (FLAC 圧縮率はデフォルト)
特に不満もなく使用(他のリッパーと比較したことがないので良いのかどうかわからない)。


2013年(?) 
・X Lossless Decoder (FLAC 圧縮率はデフォルト)
リッピングに時間がかかり過ぎることに辟易、短期間で見切りをつける。


2014年
・iTunes (ALAC) サクサク読み込んでくれるし音も悪くないので満足。


2015年
・dBpoweramp (FLAC 圧縮率はデフォルトのLossless Level 5)
リッピングの所用時間は許容範囲内で、タグも詳細かつ正確性もまずまず。カバーアートを自動で複数取得してくれるのも便利。

NASをQNAP HS-210Dに買い替え(1TB RAID1)
FLAC圧縮からFLAC非圧縮へ変更。
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dBpowerampでのリッピングを「FLAC圧縮(圧縮率はデフォルトのLossless Level 5)」から「FLAC非圧縮(Lossless Uncompressed)」に変更した理由には、NASの容量が大きくなったことがある。容量500GBのQNAP TS-110 Turboから、1TBの容量を持つ同社のHS-210Dに買い替えたことで、我が家にあるリッピングを終えていないCDをすべて非圧縮で取り込んだとしても、HDDの容量に余裕が見込めるようになったのだ。

試しにFLAC圧縮とFLAC非圧縮を同じ音源で聴き比べると、なんとも微妙な感じで、「言われてみれば非圧縮のほうがいいような気もするなあ、でも全然違わない気もするし…」といったところ。でも、とりあえずは非圧縮で取り込んでおけば、「もしかしたら非圧縮のほうが音が良かったかも」と余計な心配を後々しなくて済むだろう。精神衛生上、そのほうが大変よろしい。

圧縮と言っても、MP3やAACなどのように音質劣化を伴う「不可逆圧縮」と異なり、FLACやALACなどは元のデータを復元できる「可逆圧縮」なのだから、圧縮率によって音質が変わるというのは原理的にありえない気もする。しかし、そこはオーディオの世界。何があってもおかしくない(?)

CDが世に出る少し前、「デジタル信号は0と1の符号が並んでいるだけだから、どのメーカーのCDプレイヤーでも音は同じ」などという大ウソが流れていたのを、皆さんは覚えているだろうか。しかし蓋を開けてみれば、どのメーカーのプレイヤーも音は違っていた。それは決してアナログ信号を扱う領域における差異だけではなく、デジタル信号を扱う領域の差異でもあったはずだ。

現に、我が家のネットワーク・オーディオでも、LANケーブル1本を交換するだけで音は変わってしまう。私は専門家ではないので、なぜLANケーブルを変えると音が変わるのかを科学的に説明はできない。しかし、デジタルケーブルを交換すると音が変わるということは、私を含めて多くのオーディオ好きの体験上、間違いはない。

ネット上で、「LANケーブルで音が変わるなんてオカルト」というような意見を散見するが、あれは安価な装置で聴いているから違いが音に表れないだけで、少なくとも総額30万円程度のオーディオシステムで聴いたら、ほとんどの音楽ファンには違いが分かるはずだ。

我が家でも、LINN MAJIK DS-Iにつないでいたサンワサプライのカテゴリ7の普及品LANケーブルを、サエクのSLA-500(約1万円)に交換したとき、帯域レンジも音場感もぐっと広がったし、音の伸びやかさも向上した。それはほとんど一聴しただけで分かる違いで、現にオーディオなど興味のないウチの奥さんでも、違いはすぐに分かったのだ。それもPerfumeを聴いてである。

ただし、我が家のオーディオはアクセサリー類も含めると総額100万円ほどのシステムなので、実際に30万円のシステムでどの程度の差が出るかはわからない。でも、私自身がオーディオを始めた当初(1995年)の30数万円のシステムでも、スピーカーケーブルやインターコネクトケーブルを替えたときに音に変化が表れなかったことなど、ただの一度もなかった。アナログケーブルとデジタルケーブルを同列に論じることはできないだろうが、やはり30万円のシステムの能力をもってすれば、まず違いは分かるはずだと推測する。

ちょっと話がそれてしまった。とにかく今後、CDを買ってきたりハイレゾのアルバムを買い足していっても、1TBあれば、次にNASを買い替えるであろう5、6年後まで容量は確実に足りるはず。とりあえず安心である。

ところで、上にも少し書いたがdBpowerampの好きなところについて。音質が優れているかどうかはともかく、タグの表示のされ方が良い。今まで使ってきたリッパーは、各単語の頭文字をすべて大文字にして表示してくれていた。例えば、プリンスのアルバムで言うと、”Around The World In A Day”のようにだ。これはロックやジャズなどでは特に問題にならない。

しかしクラシックとなると、これが問題大ありなのだ。何が困るかというと、テンポ等の表示が、例えば”Allegro Ma Non Troppo”となってしまう。これは明らかにおかしい。やはりここは、”Allegro ma non troppo”でなくてはいけない。

dBpowerampを使い始めるまでは、こうした不要な「大文字化」を手でいちいち小文字に修正していたのだが、この手間がバカにならず、クラシックのCDをリッピングするのが憂鬱になっていた。特にオペラなどの歌モノは各トラック名が出だしの歌詞になっているが、それが結構長いため、もう絶望的なまでに手間がかかっていた。

ところがdBpowerampは、こうした場合も初めから”Allegro ma non troppo”と、大文字にすべき箇所だけ大文字で表示してくれるから大助かりなのだ。

基本的に前置詞と冠詞については大文字にしないスタイル。”Around the World in a Day”といった具合である。まあ、これはこれで正式な感じがして悪くないというか、カッコいい気がする。

かつて、あるオーディオ雑誌で、お薦めのリッパーは何かと問われた2人の評論家が、ともにiTunesを推していた。そのうち1人は、「リッパーによる音質の違いは大したことないから、iTunesで十分である」という旨のことを書いていた。

リッパーによる音質の差については、私も検証できていない。かつての私は、結構細かいことも気にしながらオーディオに取り組んでいたが、今の私は「ゆる〜いオーディオファン」、いや、「どうせならいい音で聴けると嬉しい音楽ファン」に過ぎないのだ。いくつかの曲を異なるリッパーでリップして、その音質差を真剣に検証するというような作業は、よほど暇があるときでなければやらないだろう。

どのみち、基本はdBpoweramp、それで何か不具合があるときはiTunesという路線で当面は行くことが決定している。少なくともdBpowerampがiTunesより音が悪いということはなさそうだし、仕事も丁寧にしてくれていそうだし、このまま検証せずに我が家のCDリッピングは完了してしまうのではないだろうか。

以上、リッピング及びリッパーについて現在の私が思うところを書いてみた。dBpowerampは、特にクラシックを聴く人にとって、タグの管理が楽だという点で有益なリッパーだということは間違いない。ここまで書いてきたようにMac版も既にあるので、興味のある方は是非使ってみてほしい。


※ 最近、今まで使っていたバッファロー製の古い無線LANルータの親機と子機を、それぞれAirMac Extreme、AirMac Expressに買い換えてみた。そうしたらリッピングにかかる時間が劇的に短くなった。

具体的に言うと、デフォルトのLossless Level 5のときで、CDの収録時間10分あたり1.5分かかっていたのが0.7分ほどに、Lossless Uncompressedのときで、収録時間10分あたり2分かかっていたのが1分に、というような変化だ。ほぼ半分の時間である。

RippingのプロセスはMac本体の中での作業だろうし、無線LANルータを換えたことによる影響はないように見えるが、その後のEncodingのプロセスにかかる時間がすごく短くなった。Encodingしながら同時に子機(現在はAirMac Express)につながっているNASにデータを飛ばして書き込んでいると思われるが、その速度が劇的に早くなっているのだろう。正直、ここまで変わるとは思っていなかった。もっと早く買い換えれば良かったと後悔している。(2016年7月18日追記)

by raccocin | 2016-01-30 18:23 | 音楽とオーディオが好き


考えることが好きで、のんびり屋。5歳男児の父。音楽、映画、アート、コーヒー、それにワインを愛します。完全禁煙のお店も好き。


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