高福祉の国が良かったか

高尾慶子『イギリス ウフフの年金生活』(文春文庫)を読了する。
以前、同じ著者の『イギリス人はおかしい』を読んで面白かったので、何冊かある英国シリーズ最新作を読んでみたというわけだ。

『イギリス人はおかしい』は、「手放しの英国礼賛本は、もううんざりだ! 現実は、こんなだぞ!」と言いたげな、どちらかといえば、英国及び英国人批判が目立つ本だった(無論、それは英国への愛着が底にあっての批判なのだが)。

打って変わって今回の著作では、「日本を捨てて、英国に住んで、ほんとに良かった!」という著者の喜びが随所に現れていて、その心境の少なからぬ変化に、私は驚きもした。

《トーニー・ブレアになってから、福祉の大盤振舞をやって、英国の経済は好調になった。税金は高くなったが、それは金持ちからたくさん取るだけで、貧乏人には援助が増えたので、貧乏人がためらわずにお金を使うようになった。(中略)スウェーデン、デンマーク、フィンランド、ノルウェーは大福祉国だけれど、これらの国々が貧しくなったとは聞かない。今や、ノルウェーを除いて、あとの三国はテクノロジイ大先進国としてひた走っている。福祉の貧しいアメリカは先進国中で物乞いの数が一番多い》

高負担だけれど高福祉で、安心して歳をとれる国に産まれたほうが良かったのかもしれない、と時々私も思っていた。それに日本は、何もかもがアメリカのほうを向いているのも、少し怖い気がする。

この本を読み終えたら、なんだか日本を脱出したくなってきてしまった。
by raccocin | 2007-02-05 23:40 | 本と雑誌で心の旅を


日々の想いをつらつらと。6歳男児の父。音楽、映画、アート、コーヒー、それにワインを愛します。


by raccocin

プロフィールを見る

S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

ブログパーツ

タグ

カテゴリ

全体
音楽とオーディオが好き
映画にアートにいろいろ鑑賞
本と雑誌で心の旅を
美味しいもので元気を出そう
何と言っても美容と健康
苦手なくせに外国語が好き
おしゃれ心を忘れずに
やっぱりAppleが好き
住まいとインテリアのこと
スポーツは観て楽しむもの
応援してます広島カープ
日々の雑感または身辺雑記
変な夢を記録する夢日記
見られちゃ困る職場ネタ
モノにならない楽器演奏

リンク

検索

最新のトラックバック

venuspoor.com
from venuspoor.com
venuspoor.co..
from venuspoor.com/..
http://while..
from http://whileli..
http://www.v..
from http://www.val..
マーラーが死の前年に書き..
from dezire_photo &..

以前の記事

2016年 11月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 05月
2016年 04月
more...

ブログジャンル

音楽
日々の出来事

その他のジャンル